
確定申告を今年初めて行うという人の中には、所得税がどれくらいになるのか気になるという人もいるでしょう。
多くの方が気になる「確定申告の所得税」ですが、実はあまりよくわかっていないという人も多いようです。
初めて確定申告をする方や毎年悩んでいる方でも理解しやすいように、今回は確定申告の所得税を分かりやすく解説していきます。
確定申告の所得税を分かりやすく解説
確定申告の所得税とは?基本的なしくみ
確定申告の所得税のしくみをしるために、まずは確定申告と所得税を別々に特徴を理解していきましょう。
確定申告を行うことで所得税が発生するしくみがわかるようになります。
所得税とは?
所得税は、個人の所得に対してかかる税金です。
簡単に言えば、自分が1年間に得たお金に対して支払う税金のことになります。
確定申告を行うことで所得税が計算されるでしょう。
所得税の特徴は以下の通りです。
・1年間(1月1日から12月31日まで)の全ての所得が対象
・所得から各種控除を差し引いた「課税所得」に税率を適用
・10種類の所得区分があり、それぞれ計算方法が異なる
また所得税には以下のような10種類の所得区分があります。
- 利子所得...2. 配当所得/3. 不動産所得/4. 事業所得
- 給与所得...6. 退職所得/7. 山林所得/8. 譲渡所得
- 一時所得...10. 雑所得
上記の所得を合計してそこから各種控除を引いた後に税率を適用し、最終的な所得税額が決まります。
確定申告とは?
確定申告とは、1年間の所得と税額を自分で計算して申告する手続きです。
申告の期間は、翌年2月16日から3月15日までが一般的ですが、その年の曜日などの都合によっては、若干日にちがずれることもあります。
ちなみに2024年の場合は2025年2月17日〜3月17日が申告期間となっていました。
確定申告が必要な人は、以下の条件を満たす人です。
・給与収入が2,000万円を超える場合
・給与所得以外に20万円を超える他の所得がある場合
・給与を2か所以上から受け取っている場合
・年末調整を受けていない場合
また確定申告には、以下のように申告の種類があります。
- 納付申告...納めるべき税金がある場合
- 還付申告...払いすぎた税金の返還を受ける場合
確定申告の所得税の計算方法
確定申告をしたことがある人であれば、どうやって所得税を計算しているのか気になる人もいるでしょう。
確定申告の所得税の計算は、以下の手順で行います。
- 所得金額の計算...10種類の所得をそれぞれ計算し、合計する
- 所得控除の適用...各種控除(後述)を合計所得金額から差し引く
- 課税所得金額の計算...所得控除後の金額を1,000円単位に切り捨てる
- 税額計算...課税所得金額に税率を適用して税額を算出
- 税額控除...配当控除、住宅ローン控除などを適用
- 復興特別所得税の計算...基準所得税額の2.1%を計算
- 最終的な納付税額の確定...所得税と復興特別所得税の合計額を計算
確定申告の所得税を減らすためのポイント
所得税は確定申告をした際の「売上」で決まるわけではなく、あくまでも「所得」に対して決まります。
そのため所得控除もしっかりと確定申告しておくことで、所得税を減らすことができるでしょう。
所得控除とは、課税所得を減らすことで税金を軽減するしくみです。
ここでは、おもな所得控除を見ていきましょう。
基礎控除
・誰でも受けられる控除
・控除額:48万円(所得が2,400万円を超えると逓減・消失)
配偶者控除
・納税者に収入の少ない配偶者がいる場合に適用
・控除額:最大38万円(納税者の所得により変動)
扶養控除
・扶養家族がいる場合に適用
・控除額:扶養親族1人につき38万円〜63万円
医療費控除
・年間の医療費が一定額を超えた場合に適用
・控除額:(実際の医療費 - 保険金等で補填される金額)- (総所得金額等 × 5%または10万円のいずれか低い方)
社会保険料控除
・健康保険料、厚生年金保険料などの支払額を全額控除
生命保険料控除
・生命保険料、個人年金保険料、介護医療保険料の支払いに応じて控除
・控除額:最大12万円
これらの控除を上手に活用することで、納税額を抑えることができます。
確定申告の所得税の税率と税額計算
確定申告で所得額が出ると、所得税は一定の掛け率をかけて計算されます。
また確定申告した所得金額によっても控除額が変わってくるようです。
所得税の税率や控除額は、課税所得金額に応じて以下のように分かれています。
- 課税所得金額195万円以下...税率 5%控除額0円
- 課税所得金額195万円超330万円以下...税率10%控除額97,500円
- 課税所得金額330万円超695万円以下...税率20%控除額427,500円
- 課税所得金額695万円超900万円以下...税率23%控除額636,000円
- 課税所得金額900万円超1,800万円以下...税率33%控除額1,536,000円
- 課税所得金額1,800万円超4,000万円以下...税率40%控除額2,796,000円
- 課税所得金額4,000万円超...税率45%控除額4,796,000円
確定申告の所得税の計算例
たとえば、課税所得金額が400万円の場合で実際に所得税がどれくらいになるのかをみていきましょう。
所得金額400万円の場合は税率が20%、控除額が427,500円となりますので、以下のような計算式になります。
(400万円 × 20%)- 427,500円 = 372,500円
実際にはこの金額に復興特別所得税(2.1%)を加えた金額が、最終的な納税額となるでしょう。
確定申告の所得税の申告・納付方法と注意点
確定申告は、以下の方法で行うことができます。
- e-Taxを利用したオンライン申告...自宅のパソコンやスマートフォンから申告可能。マイナンバーカードを使用すると更に便利
- 確定申告書等作成コーナーの利用...国税庁のウェブサイトで利用可能。画面の案内に従って入力するだけで申告書が作成できる
- 税務署での申告...直接税務署に出向いて申告書を提出
また確定申告後の所得税の納付方法は、以下の通りです。
・口座振替
・電子納税(ダイレクト納付)
・コンビニ納付
・クレジットカード納付
オンライン確定申告と所得税の電子納税を利用すると、自宅にいながら確定申告の手続きを完了させることができます。
また確定申告では、以下のような注意点やポイントを押さえておきましょう。
・マイナンバーカードを取得しておくと、e-Tax利用時の手続きが簡単になる。
・還付申告は、確定申告期間前でも行うことができる(5年前までさかのぼって申告可能)。
・確定申告ソフトを活用すると、複雑な計算も簡単にできる。
・電子的控除証明書(e-証明書)を利用すると、控除証明書の紛失や入力ミスを防げる。
・最新の税制改正情報にも注意を払い、適切な申告を心がける。
確定申告の所得税を分かりやすく解説まとめ
今回は確定申告の所得税を分かりやすく解説していきました。
確定申告の所得税は、所得に対して計算される税額です。
まずは確定申告と所得税それぞれの特徴を理解して、実際に正しく申告や納付を行っていきましょう。